蚊に刺されやすい人はどんな人? 血液型や服装との関係は?
by ウェザーニュース

夏休みの時期は、キャンプや川遊び、花火大会などを思い切り楽しみたいものです。
ただ、注意したいのが蚊です。家族や友人と同じ場所にいても、なぜか自分だけ蚊に刺されてしまう…。そんな経験がある方も多いのではないでしょうか?よく、「血液型によって刺されやすさが違う」「縞模様の服だと刺されやすい」などと言われますが、本当のところはどうなのでしょう。
虫ケア用品最大手のアース製薬に、蚊が人を感知するしくみなど、その生態から解き明かしていただきます。
蚊に刺されやすいのはこんな人
よく、「○型だから蚊に刺されやすい」という話を聞きますが、蚊が好む血液型があるのでしょうか。
「蚊は、糖分をエネルギーとしていて、普段は花の蜜などを吸って生活しています。人を吸血するのは、産卵のための栄養源として必要だからです。
血液型については、O型が刺されやすいという研究結果はありますが、科学的根拠と言えるまでの解明はされておらず、蚊が血液型物質を察知していることでもないようです。」
服装によって刺されたり刺されなかったり、という経験がある人は多いようです。
「蚊は服の好みがあるわけではありませんが、刺されやすい服装とその理由はあります。
まずは色についてです。蚊は色を認識することはありませんが、明るい色と、暗い色の対比を感知し、暗い色の方に寄ってきます。例えば、白と黒のボーダー柄、白いシャツにネイビーのボトムといった色の対比がはっきりしているコーディネートは、暗い色の部分がターゲットとなります。特に昼間は、白っぽい色で全身を統一するのがおすすめです。」
お酒を飲んでいると刺されやすいというのは本当でしょうか。
「蚊が感知しやすくなるためと考えられます。蚊は、人や動物が呼吸によって出す二酸化炭素や汗、皮膚のにおい、体温などを感知して吸血源を探します。顔の近くによく寄ってくるのはそのためです。
お酒を飲んだ後は、呼吸が荒く体温も高くなることが多く、蚊から見つけられやすいと考えられます。体温が高めな子どもや妊婦、汗っかきの人などもターゲットになりやすいといえます」
蚊に刺されにくい人になるために
蚊に刺されやすい傾向がわかっても自分でコントロールできないこともあります。露出が増える夏の外出時は、虫よけ剤を正しく使って対策することが重要です。
「『虫除け剤を使っているのに蚊に刺されてしまう』という人は、塗りムラができている可能性があります。
虫よけ剤は肌から約15cm離した位置からスプレーして、手のひらで塗りムラができないよう、まんべんなく塗り広げましょう。顔や首筋などは、まず手のひらにスプレーして、目の周りを避け、塗り広げてください。
日焼け止めも同時に使いたいときに迷うことがあるようですが、日焼け止めなどは先に塗ってから、最後に虫よけ剤をていねいに塗ります。」
そのほか、蚊に狙われやすい場所や時間を知ることも大切です。
「日本で人を刺すことが多いヒトスジシマカは、成虫になると昼間中心に活動し雑草が生い茂る場所を好み、庭や公園、墓地、雑木林などに潜んで、近づいてきた人を狙って吸血します。
よく吸血する時間帯は朝夕、特に夕方4時から6時が要注意です。住宅地に多いアカイエカは夜間に活動します。成虫まで育ったアカイエカは、吸血源を求めて家の中へと侵入し、夕方から夜間に吸血します」
蚊は刺されるとかゆいだけでなく、デング熱などの感染症を媒介することもあります。肌の露出には注意して虫よけ剤なども活用して、蚊に刺されないようにしましょう。
※虫よけ剤に記載された、使用方法や使用上の注意をよく読んでお使いください
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